PR

【妖怪】垢嘗(あかなめ)お風呂の垢を舐めにくる正体 その教えとは?

家・町

あなたは夜、お風呂に入るとき「誰かに見られているかも…」なんて思ったことはありませんか?

じつはそれ、気のせいじゃないかもしれません。

今回ご紹介するのは、お風呂場にひっそり現れる不思議な妖怪「垢嘗(あかなめ)」です。

 

kozou
kozou

なんか、汚くてイヤだな

名前からしてちょっとイヤな予感がしますが、その通り!

垢嘗は、なんと人の残した垢(あか)をなめる妖怪なのです。

汚れた風呂場が大好きで、ピカピカだと現れないというちょっと変わった性格。

なんだかお風呂掃除をサボったら出てきそうな存在ですよね。

ゲゲゲの鬼太郎、妖怪ウォッチでは人気キャラですね。

なぜかドッキリGPでも、妖怪あかなめが登場します。

 

でも、ただの気味悪い妖怪というわけではなく、昔の人たちが何か大切なことを伝えるために作ったのかもしれません。

この記事では、そんな「垢嘗」の特徴や性格、どこに出るのか、そしてある日の物語まで、たっぷりと楽しく紹介していきます!

読めばお風呂に入るとき、ちょっと気をつけたくなること間違いなしですよ。


妖怪 垢嘗(あかなめ)とは

特徴

  • お風呂場に現れて、垢(あか)や汚れをなめるのが大好き
  • 人がいない夜中にこっそりやってくる
  • 舌がとても長くてぺろぺろなめるのが得意
  • ヌメヌメした肌と不気味な顔つきが特徴
  • 掃除のされていない場所にしか現れない
  • ピカピカなお風呂場には近づかない臆病な一面も

プロフィール

項目内容
名前垢嘗(あかなめ)
種類妖怪
性格臆病でこそこそしたタイプ
好きなもの垢(あか)、ぬめり、汚れた浴槽
嫌いなもの清掃、石けん、ピカピカなお風呂
出現時間深夜、人がいない時
出現場所古い浴場や掃除がされていない風呂場

垢嘗について詳しく

お風呂場に住む!?ちょっと変わった妖怪

垢嘗(あかなめ)は、昔から日本に伝わる「家の中に出る妖怪」のひとつです。

特に風呂場や湯殿(ゆどの)と呼ばれる場所にひそんでいて、人がいない時に現れます。

 

夜中にそっと入り込み、誰も見ていないすきに、壁や床についた垢をぺろぺろと舐めていくというのです。

ぬるぬるしたものが大好きで、ぬめりがあればあるほどごちそうなんだとか。

ちょっと気持ち悪いけど、どこか憎めない存在でもあります。

長い舌とぬめぬめボディ

垢嘗の見た目は、まるでぬめぬめの生き物。

体は細長く、肌はつるつるしていて水気が多そうです。

とても長い舌を持っていて、それを使って器用に汚れをなめとります。

 

絵に描かれることも多い妖怪なので、図鑑や昔の絵巻物を見ると、「こんなやつがいるのか!」と驚くような見た目をしています。

垢が好き=きれいな場所が苦手?

垢嘗は、基本的に汚れた場所にしか現れません。

逆にいえば、お風呂場がきれいに掃除されていれば、出てくることはありません。

 

つまり、垢嘗は「掃除しないと、こんな変なやつが出てくるぞ!」という昔の人の警告だったのかもしれません。

江戸時代の人々にも知られていた

垢嘗は、江戸時代の妖怪図鑑『画図百鬼夜行』などにも登場しています。

その時代の人々にとっても、お風呂や風呂場の清潔さはとても大切だったのでしょう。

見た目は怖いけれど、生活を整える大事さを教えてくれる妖怪だったのです。

実はちょっとかわいそう?

垢嘗は基本的に人に危害を加えることはありません。

ただぺろぺろとなめて帰っていくだけです。

なので、掃除をちゃんとしている人にとっては、特に怖い存在でもないのです。

 

逆にいえば、垢嘗が出たら「ちょっと掃除サボったな…」というサインかもしれません。

そんな意味で、垢嘗は「見えない掃除チェック係」なのです。


豆知識

  • 「垢嘗」が現れるのは、日本だけ!海外には同じような妖怪はいないそうです。
  • 江戸時代の絵巻物には、垢嘗が赤い体で長い舌を出している絵が残っています。
  • 実はトイレよりも風呂場のほうが昔は「汚い」とされていた時代もありました。
  • 近年はアニメやゲームにも登場することがあり、ひそかに人気者になっています。
  • 「掃除しないと垢嘗がくるぞ〜」と、子どもをお風呂に入れるための脅し文句に使われることも!

出現する場所

垢嘗がよく現れるとされるのは、昔ながらの日本家屋にある「木造のお風呂場」です。

とくに、タイルが古びていて、カビやぬめりがたまりやすい場所が大好物。

  • 古民家のお風呂場
  • 長い間使われていない銭湯
  • 掃除されていないお風呂や脱衣所
  • 湯気がこもりやすく湿気の多い場所
  • 湯殿や五右衛門風呂のような昔の浴場跡

特に、京都や大阪のように古い文化が残っている町では、垢嘗にまつわる伝説や絵巻物が今も残っています。

また、秋田県や山形県などの東北地方では、雪で長く家にこもる生活から、室内の妖怪の話が多く伝わっているため、垢嘗のような家の中の妖怪も親しまれていました。

垢嘗が教えてくれること


「垢嘗」の、ある日の物語

ある日の夜、町のはずれにある古い民家に、一人の中学生・リクが引っ越してきました。

都会育ちのリクは、お風呂場のあまりの古さにびっくり。

「なにこの木の風呂!昭和かよ!」と文句を言いながらも、毎日のお風呂はかかさず入っていました。ただ、ひとつだけ…掃除は苦手。湯船のふちにはぬめりがつきはじめ、床も少しずつ黒ずんでいきます。

そんなある晩のこと。リクがぐっすり寝ていると、どこからか「ぺちゃ…ぺちゃ…」という奇妙な音が。

目をこすりながら音の方に近づいていくと、なんとお風呂場の扉がほんの少し開いています。中をそっとのぞいてみると…

「ぺろぺろ…ぺちゃぺちゃ…ん?…誰か見てる…?」

そこにいたのは、ぬめぬめとした赤い肌に、びよーんと長い舌を持った生き物。

細い体で壁を這いながら、楽しそうに風呂場の垢をなめています。リクはあまりの衝撃に「うわあああっ!」と叫びました。

すると垢嘗はびっくりして、目をまん丸にして叫び返しました。「うわあああっ!見つかったあっ!」

「な、なんだよお前!?化け物か!?」
「ば、化け物じゃないよぉ…ただの垢嘗だよぉ…最近、ここのお風呂場、いい味しててねぇ…通ってたのにぃ…」

垢嘗は、がっくりとうなだれながら続けます。

「あんまり叫ばれると、他の妖怪仲間にバカにされるんだよ…もう帰る…」と、壁の隙間からぬるっと姿を消していきました。

次の日から、リクは毎日しっかりお風呂掃除をするようになりました。

「あんなやつ、もう二度と見たくない!」と思いつつも、時々ふと夜の風呂場で、あの「ぺちゃ…ぺちゃ…」という音が聞こえたような気がして、リクはちょっとだけ垢嘗が恋しくなるのでした。


伝えたかったこと

清潔であることの大切さ

昔の日本では、お風呂場は「体を清める」場所であると同時に、病気や悪霊を防ぐ神聖な場所とも考えられていました。

そんな場所を汚れたままにしておくと、不潔な空気がたまり、病気が流行る原因にもなってしまいます。

 

垢嘗は「ちゃんと掃除しないと、変なものが出てくるよ!」という、衛生の大切さを伝える存在だったのです。

怠け心への戒め

人はついつい、「まあ今日は掃除いいか」と手を抜きたくなることがあります。

そんな心のスキマに垢嘗は入り込んできます。

「お風呂をきれいに保つのは、自分自身を大切にすることでもある」という、生活の基本への注意喚起だったのかもしれません。

 

現代でも、掃除や衛生管理はとても大事です。

とくに風呂場は湿気がたまりやすく、カビや雑菌が繁殖しやすい場所。

定期的に掃除をしないと、健康にも悪影響が出ることがあります。

垢嘗という妖怪は、そういったことを、ちょっと怖くてちょっとおもしろい方法で教えてくれる先生のような存在なのです。


まとめ:垢嘗(あかなめ)お風呂の垢を舐めにくる正体 その教えとは?

  • 垢嘗(あかなめ)は風呂場に現れる妖怪
  • 人がいない夜中に、汚れた垢をなめにやってくる
  • 舌が長く、ぬめぬめとした体が特徴
  • 汚れた場所しか現れないため、清潔が大切
  • 江戸時代の絵巻物などにも登場していた
  • 怪我や病気を防ぐための「衛生の教え」が込められている
  • 見た目は怖いが、人には危害を加えない
  • 京都や東北など、古い家のある地域に伝説が多い
  • 垢嘗の話は、掃除をサボらないための戒めだった
  • 現代でも「清潔を守る」大切さは変わらない

おわりに

垢嘗という妖怪は、一見すると気味が悪くて不気味な存在かもしれません。

でも、よく調べてみると、実はとても人間思いで、生活をきちんと整えることの大切さを伝えてくれる存在だったことがわかります。

昔の人たちは、ただ怖がらせるだけではなく、妖怪を通して生活の知恵や注意点を伝えていたのですね。

垢嘗は、掃除の大切さ、衛生管理の重要性、そして怠け心に対するちょっとしたおどしの役目を果たしていました。

 

この記事を読んだあなたも、今夜からお風呂掃除をちょっとだけ丁寧にしてみませんか?

もしかしたら、それだけで垢嘗とはもう会わずにすむかもしれませんし、逆に「もうちょっとだけ出てきてほしいかも…」なんて、思っちゃうかもしれませんよ。