もし、あなたの家に突然、小さな子どもの姿をした不思議な存在が現れたらどうしますか?
――怖がる?それとも、ワクワクする?
実は、それ「座敷童子(ざしきわらし)」かもしれません。
座敷童子は、家の中にひっそりと住みつく妖怪で、昔から「座敷童子がいる家は栄える」と言われてきました。
つまり、現れてくれたらラッキーな妖怪なんです!
この記事では「座敷童子」ってどんな姿をしているの?
なぜ幸運を運ぶと言われるの?どこに現れるの?といった疑問に、全部お答えしていきます。
さらに、座敷童子にまつわるびっくり豆知識や、ちょっと笑えるエピソードもたっぷり紹介!
読み終わるころには、あなたも座敷童子に会いたくなっているかも?
それでは、不思議でちょっぴりかわいい「座敷童子」の世界を見てみましょう!
妖怪 座敷童とは
特徴
- 小さな子どもの姿をしている(5〜10歳くらいが多い)
- 赤い着物を着ていることが多い
- いたずら好きで、物を動かしたり隠したりする
- 夜中に足音や笑い声が聞こえることがある
- 見た人には幸運が訪れると言われている
- でも、引っ越してしまうと家がさびれるとも言われる
プロフィール
項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 座敷童子(ざしきわらし) |
見た目 | 小さな子ども、赤い着物 |
性格 | いたずら好きだけど無邪気 |
特徴 | 家に幸運をもたらす |
出現場所 | 主に東北地方の古い家 |
好きなこと | 遊ぶこと、人を驚かせること |
座敷童子について詳しく

座敷童子は、日本の妖怪の中でもとても珍しい存在です。
なぜなら、たいていの妖怪は「怖い」「災いをもたらす」とされるのに、座敷童子は「幸運をもたらす」と言われているからです。
その姿は、だいたい5歳から10歳くらいの子どもの姿。
赤い着物を着ていて、髪は短め、顔はふっくらしていて、にこにこ笑っていることが多いそうです。
座敷童子が現れると、家に繁栄がもたらされると言われています。
たとえば商売がうまくいったり、家族が幸せになったり。
反対に、座敷童子がいなくなると、家が急に傾いたり、不幸が続くようになると伝えられています。
このため、昔の人たちは座敷童子をとても大切にしてきました。
座敷童子がいるとされる家では、座敷童子のために特別な部屋を用意したり、好物をお供えしたりしていたそうです。
座敷童子は基本的には無害ですが、ちょっとしたいたずらをすることもあります。
たとえば、夜中に足音を立てたり、置いてあった物を勝手に動かしたり。ときには、布団に勝手にもぐりこんでくることもあるとか。
でも、それを怒ってはいけません。なぜなら、座敷童子は「遊んでほしいだけ」だからです。
もし怒ったり、怖がったりすると、座敷童子は家を出て行ってしまうかもしれません。
また、座敷童子は「姿を見せる人」を選ぶとも言われています。とくに、心が優しい人や、子どもにはよく姿を現すのだとか。つまり、座敷童子を見ることができたら、それだけで「あなたは選ばれた人」なのです!
そんな座敷童子には、いくつかの有名な伝説も残っています。
岩手県にある「緑風荘」という旅館には、座敷童子が出るという噂がありました。
この旅館に泊まった人は、なぜか商売が成功したり、結婚がうまくいったりしたという話がたくさん伝わっています。
(※緑風荘は2014年に火災で一度焼失してしまいましたが、今も座敷童子の話は語り継がれています。)
座敷童子は、「子どもの純粋な心」を象徴している存在だとも言われます。
だからこそ、大人になっても座敷童子を信じて、大切に思うことが、幸運を引き寄せるカギなのかもしれませんね。
豆知識
- 実は男の子タイプと女の子タイプがいる(地方によって違う)
- 座敷童子がよく現れる部屋は「一番良い座敷」だった
- 座敷童子を見ると「お金持ちになれる」という伝説が特に多い
- 座敷童子のために、小さなままごとセットやお菓子を置いておくと喜ぶという
- 逆に、冷たくしたり、無視したりすると家に不幸が訪れるという怖い一面も
出現する場所
座敷童子の伝説が一番多いのは、岩手県です。
とくに、遠野市や二戸市といった地域には、座敷童子にまつわる話がたくさん伝わっています。
また、古い木造の家や、長いあいだ大事に使われてきたお屋敷に現れることが多いとされています。
旅館や民宿でも、座敷童子が出ると言われる場所があります。
岩手県のほか、青森県、秋田県、宮城県など、東北地方全体に広がっています。
ただし、最近では新しい建物でも「座敷童子らしき存在」を見たという話もあるので、もしかしたら、あなたの近くにもひそんでいるかもしれませんよ!
座敷童が教えてくれること

ある日の物語
――ある夜、古い旅館「月影荘」に、小学生のリクは家族と一緒に泊まりに来ていました。
ふかふかの布団に大はしゃぎした後、リクは不思議なことに気づきました。
ふと見ると、座敷のすみに、小さな赤い着物を着た子どもが座っているのです。
「誰だろう……?」
リクはそっと近づきました。すると、その子はくすっと笑って、リクに手招きをしました。
リクがそばに行くと、子どもは小さな声で言いました。
「ねえ、かくれんぼしようよ。」
リクは驚きながらも、「いいよ!」と答えました。
ふたりは障子の裏や、古いタンスのかげに隠れっこをして、夜遅くまで遊びました。
でも、不思議なことに、遊んでいる間、ほかの家族にはこの子の姿がまったく見えなかったのです。
次の日、リクは旅館のおばあさんに聞きました。
「昨日、赤い着物の子と遊んだよ!」
おばあさんは目を丸くして言いました。
「それは、うちの座敷童子かもしれないねえ。出会えたなんて、すごいことだよ。」
リクの家族は、その旅のあと不思議なくらい運がよくなりました。お父さんの仕事がうまくいったり、リクも学校で賞をもらったり。
リクは心の中で、あの夜の小さな友達にそっとお礼を言いました。
――今でも、月影荘のどこかに、赤い着物の座敷童子はひっそりと住んでいるかもしれません。
伝えたかったこと
昔の人たちは、座敷童子という存在を通して、「家族や家を大事にすること」の大切さを伝えたかったのではないでしょうか。
座敷童子が現れるのは、古くから大切に住まわれてきた家、つまり人々が長いあいだ心を込めて守り続けた場所です。
そこには、家族の絆や、人と人との温かい思いやりがつまっていました。
だから、座敷童子が現れる家は栄える。
逆に、家を粗末にしたり家族を大切にしなかったりすると、座敷童子は去り家はさびれてしまう
――そういう教えが込められているように思えます。
また、座敷童子は「子どもの心」を象徴しています。
素直で純粋で、何でも楽しいと思える心。
大人になるとつい忘れてしまうその心を、座敷童子は思い出させてくれるのです。
現代でも、人間関係がうまくいかなくなったり、家庭がバラバラになってしまうことがあります。
そんなとき、「座敷童子」の話を思い出してください。
家族を思いやり、家を大切にすること。
どんなに忙しくても、笑顔で過ごす時間を忘れないこと。
小さな幸せを大切にできる心――それこそが、本当の「幸運」を呼ぶのだと、座敷童子は教えてくれているのです。
もし、あなたが素直な気持ちで毎日を過ごし、家族や友達を大事にしていれば、いつかふと、座敷童子に出会えるかもしれません。
それはきっと、何よりも素敵な奇跡ですね。
まとめ:【妖怪】座敷童子が出る宿の共通点とは?
- 座敷童子は、小さな子どもの姿をした妖怪
- 赤い着物を着ていて、無邪気でいたずら好き
- 座敷童子が現れると、その家に幸運が訪れる
- 逆に、座敷童子がいなくなると不幸が起きることもある
- 出現するのは、主に東北地方の古い家
- 座敷童子に出会えるのは心が優しい人
- 実は男の子タイプと女の子タイプがいる
- 特別な座敷や部屋を好んで住みつく
- かくれんぼやいたずらが大好き
- 座敷童子の伝説は、家族を大切にする教えにもつながっている
おわりに
座敷童子という存在は、一見するとただの不思議な妖怪かもしれません。
けれど、その物語には大切なメッセージがたくさん込められていました。
座敷童子が現れる家は、長いあいだ大切に守られてきた家。
そこには、家族同士の思いやりや、温かい絆が根づいています。
だからこそ、座敷童子は幸運を運んできてくれるのでしょう。
また、座敷童子の無邪気ないたずらや、遊び好きな姿は、私たちに「子どものころの素直な心」を思い出させてくれます。
忙しい毎日の中で、忘れがちな優しさや、笑顔を大切にする気持ち。
そういう心を持ち続けることが、幸運を引き寄せる一番の秘訣なのかもしれません。
座敷童子に出会えるかどうかは、運だけではありません。
自分の心がどうあるか、人を大切にできるか、それが何より大切です。
この記事を通して、あなたも座敷童子のような、小さな奇跡を感じられる毎日を送ってほしいと思います。
そして、もしどこかで座敷童子に出会えたら
――その瞬間を心から楽しんでくださいね!